LINE相談

更新日 2026.10.13 公務員とは

「公務員はやめとけ」と言われる理由は本当か?転職後のリアル

こんにちは。公務員のライト専任講師の横溝です。

社会人の方から「ネットで『公務員はやめとけ』と見かけたけれど、本当なのか」というご相談が多くあります。

そこでこの記事では、現役の国家公務員が挙げた辞めたい理由から理由ごとの実際まで、公式のデータに基づいて徹底解説していきます。

この記事を書いた人

よこみぞ先生

公務員のライト専任講師

よこみぞ先生(横溝涼)

  • 公務員のライト「社会人コース」専任講師。元高校、元大原学園公務員専門学校の教職員。現在は公務員のライト専任講師として、既卒者や社会人経験者など「社会人受験」の指導が専門。わずか4年間で300名を超える「公務員転職者」を輩出。
  • 「論文・作文本」など3冊の執筆に携わり、Amazonベストセラー1位を獲得。

「公務員はやめとけ」と言われる理由

国家公務員が辞めたい理由:数年以内に辞めたい国家公務員が挙げた理由の上位は、望まない転勤43.0%・仕事の意義38.7%・スキルの実感37.3%

「やめとけ」という声を考える材料として、現役の国家公務員が辞めたい理由を国の調査で見ていきます。数年以内に辞めたい人が挙げた理由の上位は、望まない転勤・仕事の意義・スキルの実感でした。

※ 内閣人事局「国家公務員の働き方改革職員アンケート結果」(2025年度)(2026年6月公表)に基づきます。数年以内に辞めたいと答えた非管理職5,674人の回答(複数回答)です。

ネットの声だけでなく、実際に働いている人の声を見ると、転職前に何を確かめればよいかが具体的に見えてきます。
横溝先生横溝先生

現役の国家公務員が挙げる辞めたい理由

非管理職(管理職ではない職員)の回答で、いちばん多いのは「望まない転勤があるから」の43.0%でした。次いで「意義や必要性が感じられない仕事が多いから」が38.7%です。「能力・スキルを蓄積できている実感がないから」も37.3%ありました。

「自身の心身の健康面での不安があるから」は36.3%でした。「仕事以外の活動とのバランスがとれないから」35.6%と「収入が低いから」34.2%も、3割を超えています。

年代で変わる理由

辞めたい理由20代以下30代40代50代以上
望まない転勤42.0%49.4%42.9%36.3%
仕事の意義35.0%47.3%41.4%29.9%
スキルの実感38.6%46.4%36.4%25.1%
収入が低い40.2%42.4%31.0%19.4%
心身の健康34.6%33.1%36.6%42.3%

※ 内閣人事局「国家公務員の働き方改革職員アンケート結果」(2025年度)に基づく、数年以内に辞めたい国家公務員(非管理職)の回答(複数回答)です。「仕事の意義」は「意義や必要性が感じられない仕事が多い」、「スキルの実感」は「能力・スキルを蓄積できている実感がない」の略です。

年代別に見ると、30代は転勤・仕事の意義・スキル・収入のどれもほかの年代より多くなっています。50代以上では「心身の健康面での不安」が42.3%でいちばん多い理由でした。

「収入が低いから」は、20代以下で40.2%、30代で42.4%と、どちらも4割を超えています。40代は31.0%、50代以上は19.4%です。

年代によって数字が違うので、ご自身の年代の数字を確かめておきましょう。
横溝先生横溝先生

勤務を続けることに不安がある理由

辞めたいとまでは考えていなくても、勤務を続けることに不安を感じている非管理職もいます。その理由も、「望まない転勤があるから」が46.4%でいちばん多くなっていました。

次いで「自身の心身の健康面での不安があるから」が34.2%でした。「仕事以外の活動とのバランスがとれないから」は31.2%、「収入が低いから」は30.8%です。

公務員を続けたい人の割合

国家公務員は何割が続けたい?:今後も続けたい国家公務員は69.9%、数年以内に辞めたい人は10.4%

一方で、同じ調査に答えた国家公務員の約7割が、所属する府省等で「今後も継続して勤めたい」と答えています。

続けたい人と辞めたい人

「継続して勤めたい」と「どちらかといえば、継続して勤めたい」を合わせると69.9%です。「数年以内に辞めたい」は10.4%、「分からない」は16.5%でした。

ただし、勤務を続けることに「不安である」と答えた人も37.8%います。不安を感じながらも、続けたいと考えている人がいることが分かります。

※ 府省等の常勤職員(再任用職員を除く)から抽出された62,953人の回答です。公務員全体の割合や、実際に辞めた人の割合ではありません。

働きがいと働きやすさの実感

現在の仕事に働きがいを感じている人は57.2%、職場が働きやすいと感じている人は67.5%でした。

個別の項目では、「休暇を取得しやすい」が75.2%、「個人として尊重され、ハラスメントがない」が71.4%と高くなっています。休みの制度は、公務員の休みは何日?でくわしく解説しています。

働きがいの項目でいちばん高いのは、「上司等から適切な裁量を与えられて仕事を任せてもらえる」の68.7%でした。一方、「所属組織全体で個々人の成果や努力に応じた適正な人事や表彰がされている」は38.7%にとどまっています。

年代別では、働きがいを感じている人は30代が54.1%で、ほかの年代より低くなっています。

働きがい・働きやすさの推移

働きがいを感じている人は、2023年度58.0%、2024年度55.6%、2025年度57.2%でした。職場が働きやすいと感じている人は、61.5%、67.2%、67.5%と増えています。

辞めたい理由だけを見ると不安になりますが、続けたい人の数字もあわせて見ると、全体の姿がつかみやすくなります。
横溝先生横溝先生

辞めたい理由と実際のデータ

転勤と給料はどう変わる?:転勤は2027年4月からの新しい手当、給料はボーナス4.65か月→4.70か月と月例給の引上げが、2026年8月に人事院から勧告された(まだ勧告の段階)

辞めたい理由のうち、転勤・給料・仕事の意義・残業の4つについて、国の制度と公式のデータで実際を確かめます。

転勤

国家公務員には、転居を伴う転勤があります。2026年8月の人事院勧告では、新しい手当を2027年4月から設けるよう勧告しました。転居を伴う転勤をした職員を広く対象にした手当です。

東京から大阪へ異動した場合、単身赴任でない職員で年額約22万円、単身赴任の職員で年額約49万円の例が示されています。手当の内容は、国家公務員の新しい「転居に関する手当」で解説しています。

給料

国家公務員の給料は、人事院が民間の給与と比べて勧告します。2026年8月の勧告では、民間との差(月15,056円・3.51%)を埋めるため、月例給の引上げを求めました。

定期昇給の分を加えたモデル試算では、月収で約4.9%の改善になります。初任給も一律9,500円の引上げで、一般職(大卒)は241,500円です。

ボーナスも、年4.65か月分から4.70か月分への引上げを勧告しています。一方で、調査で「自分の仕事や努力に見合った給与が得られている」と答えた人は48.1%でした。

「見合った給与が得られている」と答えた人は、20代以下が51.6%、30代が45.6%でした。40代は47.9%、50代は48.8%、60歳以上は36.3%です。

転職したときの年収は、公務員に転職したら年収は上がる!?で確かめられます。

仕事の意義とスキル

辞めたい人の38.7%が「意義や必要性が感じられない仕事が多い」を挙げています。一方、調査に答えた職員全体への別の質問では、「自分の仕事が国民・社会の役に立っている実感がある」と答えた人が61.8%でした。

「仕事(研修等を含む)を通じて能力・スキルを身に付けることができる」は56.9%で、20代以下では64.7%と高くなっています。

キャリアの面では、職場に職員のキャリア形成を支援する風土があると感じている人は50.0%でした。「内示や異動の際の趣旨説明」を必要と考える人は47.7%いる一方で、十分に実施されていると答えた人は18.0%にとどまります。

残業と心身の健康

人事院の調査(管理職などを除く常勤職員)では、国家公務員の残業は2025年の平均で年224時間でした。本府省(各府省の本省)は年372時間、本府省以外(地方の出先機関など)は年186時間で、働く場所によって差があります。

総務省の調査(警察・消防・教育委員会と管理職などを除く)では、地方公務員の残業は2024年度の平均で年140.0時間でした。国と地方は調査の期間や対象が違うため、そのままは比べられません。

調査では「過度な超過勤務が生じていない」と答えた人が63.9%でした。部署ごとの忙しさは、別の記事で紹介する予定です。

理由ごとに数字を確かめると、ネットの印象とは違う面も見えてきます。気になる理由から順に確かめていきましょう。
横溝先生横溝先生

民間から転職する人が知っておきたいポイント

転職前に確かめたいこと:転職前に確かめたいのは、転勤の範囲・配属先・副業のルール。国家公務員と地方公務員で確かめ方が違う

転勤の範囲と配属先の働き方は、受験先ごとに違います。辞めたい理由の上位にある点は、受験先を選ぶ段階で確かめておきましょう。

国と地方で違う働き方

この記事で紹介した調査は、国家公務員が対象です。地方公務員の転勤の範囲や働き方は自治体ごとに違うため、受験先の採用案内や説明会で確かめましょう。

配属先で変わる忙しさ

国家公務員の残業は、本府省と本府省以外で年186時間の差がありました。志望する官庁の、どの職場で働く可能性があるかも確かめておきましょう。

自分に当てはまる理由

辞めたい理由の上位にある転勤・仕事の意義・スキル・収入は、人によって気になる度合いが違います。転勤が難しい事情がある人と、全国で働きたい人とでは、同じ制度でも受け止め方が変わります。

転職を考えるときは、上位の理由のうち自分が特に気になるものを選び、受験先ではどうなっているかを一つずつ確かめましょう。

副業のルール

国家公務員は、営利企業の役員を兼ねたり、自分で営利企業を営んだりすることが原則として禁止されています。報酬を得てほかの事業や事務に従事するときは、内閣総理大臣と所属する府省の長の許可が必要です。

地方公務員も、任命権者の許可を受けなければ、営利企業の役員を兼ねたり、報酬を得てほかの仕事をしたりできません。副業については、別の記事でくわしく解説する予定です。

私もこれまで多くの社会人の方からご相談をいただいてきました。辞めたい理由を先に知っておくと、受験先の選び方が変わり、面接で転勤や残業を聞かれても落ち着いて答えられます。
横溝先生横溝先生

受験先の選び方や、働きながらの学習計画は、公務員のライトの無料受講相談で個別にお答えしています。

受講面談募集中|あなたに合った受講プランを一緒に考えます

予約公務員のライトの無料受講相談はこちら

「公務員はやめとけ」に関するよくある質問

公務員を辞める人は増えていますか

地方公務員の場合、2024年度に自己都合などで退職した人(普通退職)は78,760人で、前年度より3.5%増えました。

ただし、この資料には職員全体の人数が載っていないため、辞める人の割合が増えたかどうかは分かりません。

若い職員ほど辞めたいと考えていますか

数年以内に辞めたいと答えた非管理職の割合は、20代以下が12.3%、30代が12.0%でした。40代は9.1%、50代以上は10.0%です。20代以下と30代がやや高くなっていますが、どの年代でも1割前後です。

辞めたい人の中に、戻りたい人はいますか

国家公務員の調査では、数年以内に辞めたい非管理職の26.6%が、状況が改善すれば公務に戻ることも選択肢に入ると答えました。実際に戻った人の数ではなく、本人の意向を聞いた結果です。

職場の人間関係を理由に辞めたい人は多いですか

数年以内に辞めたい非管理職のうち、「職場の人間関係での不安があるから」を挙げた人は28.3%でした。調査に答えた職員全体への別の質問では、「個人として尊重され、ハラスメントがない」と答えた人が71.4%います。

地方公務員も同じ傾向ですか

この記事で紹介した内閣人事局の調査に、地方公務員は含まれません。地方公務員の働き方は、受験先の自治体ごとに確かめましょう。

調査の対象や数字の意味まで確かめると、ネットの情報に振り回されにくくなります。気になる点は一つずつ確かめていきましょう。
横溝先生横溝先生

まとめ|「公務員はやめとけ」の理由と実際

  • 国家公務員が挙げる辞めたい理由の上位は、望まない転勤・仕事の意義・スキルの実感
  • 今後も続けたい人は調査に答えた国家公務員の約7割(69.9%)、数年以内に辞めたい人は10.4%
  • 働きがいを感じる人は57.2%、職場が働きやすいと感じる人は67.5%
  • 2026年の人事院勧告で、月例給とボーナスの引上げ、転勤の新しい手当を勧告
  • 国家公務員の残業は本府省で年372時間、本府省以外で年186時間
  • 副業は法律で制限があり、内容に応じて承認・許可が必要

現役の国家公務員自身も、転勤や仕事の意義、スキル、収入などを辞めたい理由に挙げています。一方で、調査に答えた人の約7割は続けたいと答えているので、自分に関わる点を一つずつ確かめて判断しましょう。

理由と実際の両方を知ったうえで選ぶと、転職後の後悔を減らせます。受けられる試験と合わせて、一緒に計画を立てましょう。
横溝先生横溝先生

働きながらの合格を、講師がマンツーマンで支えます

受験先選びから筆記・論文・面接まで、あなた専用のスケジュールで進める個別指導コースです。

指導マンツーマン個別指導を詳しく見る

公務員のライトの転職サポート

公務員のライトでは、社会人・既卒の方向けに、受験先選びから筆記・論文・面接対策までをLINEで個別にサポートしています。

「自分はどの試験を受けられるのか」「働きながら間に合うのか」など、個別の状況に合わせたご相談は無料です。お気軽にご相談ください。

※ 出典:内閣人事局「国家公務員の働き方改革職員アンケート結果」(2025年度)(2026年6月公表)/人事院「本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」(2026年8月)/人事院「国家公務員の超過勤務の実態」(2025年分・2026年8月公表)/総務省「地方公務員の退職状況等調査」(2024年度)/総務省「地方公共団体の勤務条件等に関する調査結果」(2024年度)/国家公務員法 第103条・第104条/地方公務員法 第38条 ※ いずれも2026年10月10日時点