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更新日 2026.10.1 公務員とは

公務員とは?種類・仕事内容・民間との違いをわかりやすく解説

こんにちは。公務員のライト専任講師の横溝です。

社会人の方から「そもそも公務員とはどんな仕事で、会社員と何が違うのか」というご相談が多くあります。

そこでこの記事では、公務員の種類や仕事内容から民間企業との違い、社会人から公務員になるルートまで、データに基づいて徹底解説していきます。

この記事を書いた人

よこみぞ先生

公務員のライト専任講師

よこみぞ先生(横溝涼)

  • 公務員のライト「社会人コース」専任講師。元高校、元大原学園公務員専門学校の教職員。現在は公務員のライト専任講師として、既卒者や社会人経験者など「社会人受験」の指導が専門。わずか4年間で300名を超える「公務員転職者」を輩出。
  • 「論文・作文本」など3冊の執筆に携わり、Amazonベストセラー1位を獲得。

公務員とは

公務員とは(国や地方公共団体に勤め、国民・住民全体のために働く。事務職・教員・警察官・消防職員・自衛官のイラスト。教員・警察官・消防職員なども公務員。出典:日本国憲法第15条第2項)

公務員とは、国や地方公共団体(都道府県・市区町村など)に勤め、国民や住民全体のために働く職員です。

役所の事務職だけでなく、教員・警察官・消防職員・自衛官なども公務員です。

公務員の法律上の位置づけ

日本国憲法第15条第2項は、公務員を「全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない」と定めています。特定の会社や個人ではなく、社会全体の利益のために働くという意味です。

「全体の奉仕者」という言葉は、面接で志望動機を話すときの土台にもなります。まずは言葉の意味を押さえておきましょう。
横溝先生横溝先生

働き方のルールは、国家公務員は国家公務員法、地方公務員は地方公務員法で決められています。給与・服務・採用の方法まで法律で定められている点が、会社員との大きな違いです。

公務員の種類

公務員の種類と人数(国家公務員 約59.4万人=一般職29.5万人・特別職29.8万人〔防衛省職員・裁判所職員・国会職員など〕/地方公務員 約281万人=教育106.8万人・一般行政95.1万人・公営企業等33.8万人・警察28.7万人・消防16.6万人。国家公務員は2026年度末予算定員、地方公務員は2025年4月1日現在の常勤の一般職で、いずれも概数。公務員の約8割は地方公務員)

公務員の種類は、「国か地方か」と「一般職か特別職か」の2つの軸で整理すると分かりやすくなります。そのうえで、仕事の中身によって職種が分かれます。

国家公務員と地方公務員

項目国家公務員地方公務員
勤務先中央省庁・出先機関・裁判所など都道府県・市区町村・学校など
役割国全体に関わる仕事住民に身近な仕事
給与人事院の勧告をもとに法律で決定人事委員会の勧告などをもとに条例で決定
法律国家公務員法地方公務員法

※ 役割分担は地方自治法第1条の2に基づきます。人事委員会を置いていない市町村もあります。

国家公務員は国の機関、地方公務員は自治体の機関で働きます。国は国全体に関わる仕事を重点的に担い、住民に身近な行政はできる限り自治体に任せるのが基本です。

公務員の人数

区分内訳人数
国家公務員一般職(府省の職員・検察官など)約29.5万名
国家公務員特別職(防衛省職員・裁判所職員・国会職員・大臣など)約29.8万名
地方公務員都道府県1,428,860名
地方公務員市町村等(特別区・一部事務組合等を含む)1,380,438名

※ 国家公務員は2026年度末予算定員(内閣官房内閣人事局「国家公務員の給与(令和8年版)」(2026年)・概数)。地方公務員は2025年4月1日現在の常勤の一般職で、非常勤の会計年度任用職員は含みません(総務省(2025年)「令和7年地方公共団体定員管理調査」)。

国と地方を足すと、公務員は約340万人います(2つの資料の数を足した当サイトの計算値)。そのうち約8割が地方公務員です。

地方公務員の数は1994年の約328万人をピークに減ってきましたが、2017年以降は微増から横ばいが続いています。

一般職と特別職

国家公務員も地方公務員も、法律上は一般職と特別職に分かれます。国家公務員法や地方公務員法が原則として適用されるのは一般職です。

  • 国の特別職の例:内閣総理大臣・国務大臣・副大臣、大使、裁判官などの裁判所職員、国会職員、防衛省の職員(自衛官を含む)
  • 地方の特別職の例:知事・市町村長・議員などの選挙で就く職、非常勤の消防団員
  • 一般職:特別職以外のすべての職(採用試験で入る職員の多くが該当)

採用試験を受けて公務員になる場合、ほとんどは一般職です。ただし、自衛官や裁判所の職員のように、試験で採用されても特別職になる職もあります。

職種による分類(行政・技術・公安など)

公務員は、仕事の中身によっても分かれます。例えば国家公務員の給与は、職種ごとに違う俸給表(給料の表)で決まります。

  • 行政職:一般的な行政事務の職員など(約155,200人)
  • 税務職:税務署の職員など(約52,200人)
  • 公安職:刑務官・海上保安官など(約46,900人)
  • 専門行政職:航空管制官など(約8,100人)
  • 医療職:医師・薬剤師・看護師など(約3,200人)

※ 国家公務員(給与法の適用を受ける一般職)の俸給表別の在職者数(2025年7月1日現在・内閣官房内閣人事局「国家公務員の給与(令和8年版)」(2026年))。一部の俸給表のみ抜粋しています。

地方公務員も、事務を担う行政職のほか、土木・建築などの技術職や、保育士・保健師などの資格職に分かれて採用されます。警察官や消防職員も地方公務員です。

行政職だけでなく、前職の専門を生かせる技術職や資格職も有力な選択肢です。職種の広さを知ったうえで受験先を考えましょう。
横溝先生横溝先生

公務員の仕事内容

国と地方の役割分担(国=中央省庁・出先機関:国全体に関わる仕事・全国で統一すべき仕事/都道府県:広い地域にわたる仕事・市区町村との連絡調整/市区町村:住民にいちばん身近な仕事・基礎的な自治体として幅広く担う。国は国全体、自治体は身近な仕事を担う)

公務員の仕事は、国・都道府県・市区町村で役割が分かれています。どこで働くかによって、関わる仕事の範囲と住民との距離が変わります。

国家公務員の仕事(中央省庁と出先機関)

国家公務員の職場は、中央省庁(本府省)と、全国の出先機関(地方支分部局)に大きく分かれます。

中央省庁では法律や予算、政策の企画・立案に関わる仕事が中心です。出先機関では、決まった政策や事業を地域で実施する仕事を担います。

国家一般職(大卒程度)の行政区分は、全国を9つの地域に分けて採用しています。地元の出先機関で働きたい方にも道があります。
横溝先生横溝先生

このほか、財務専門官・国税専門官・労働基準監督官のように、特定の分野の専門知識を使う専門職もあります。

地方公務員の仕事(都道府県と市区町村)

部門職員数前年からの増減
教育1,067,557名1,503名減
一般行政950,628名3,008名増
公営企業等338,306名3,789名減
警察286,560名1,071名減
消防166,247名904名増
合計2,809,298名2,451名減

※ 2025年4月1日現在の常勤の一般職(総務省(2025年)「令和7年地方公共団体定員管理調査」)。公営企業等は水道・交通・病院などの部門です。

地方公務員でいちばん多いのは教育部門で、全体の約38%を占めます。いわゆる役所の職員にあたる一般行政部門は、約95万人です。

都道府県は、広い地域にわたる仕事や、市区町村との連絡調整などを担います。市区町村は、住民にいちばん身近な行政を担う基礎的な自治体です。

私もこれまで多くの社会人の方からご相談をいただいてきましたが、国と地方のどちらが合うかで迷う方はとても多いです。どの距離感で社会に関わりたいかを考えると、答えが見えやすくなります。
横溝先生横溝先生

一般行政部門の職員は増えています。総務省は理由として、児童相談所の体制強化などの子育て支援や、デジタル化を挙げています。防災・減災や、生活保護に関わる業務への対応も理由の一つです。

公務員と民間企業の違い

項目公務員民間企業の会社員
働く目的全体の奉仕者として公共の利益のため会社の事業のため
給与勧告などをもとに法律・条例で決定会社の規程や労使の話し合い
身分法律などの理由なく免職されない(身分保障)労働契約と労働法で保護
副業許可・承認が必要会社の就業規則による
ストライキ禁止労働組合の権利として可能
採用競争試験が原則会社ごとの選考

※ 公務員の欄は国家公務員法・地方公務員法に基づく一般職の原則です。給与は国が人事院、地方が人事委員会などの勧告をもとに決まります。身分保障があっても、勤務実績がよくない場合などの免職(分限免職)や懲戒免職の規定はあります。

公務員と民間企業のいちばんの違いは、給与や働き方のルールが法律で決まっていることです。社会人の方が気にしやすい4つの点を見ていきましょう。

給与の決まり方

国家公務員の給与は、人事院の勧告をもとに法律で決まります。地方公務員の給与は、人事委員会の勧告などをもとに条例で決まります。

  • 人事院:国家公務員の給与などについて国会と内閣に勧告する、中立の専門機関
  • 人事委員会:自治体に置かれる人事の専門機関(置いていない市町村もある)
  • 民間準拠:民間企業の給与を毎年調べ、役職・勤務地域・学歴・年齢が同じ人どうしで比べて水準を合わせる考え方

地方公務員の給与も、国や他の自治体、民間の給与などを考えて決めることが法律で定められています。

2026年の人事院勧告

人事院は2026年8月7日に、民間との差(3.51%)を埋める月給の引き上げを勧告しました。あわせて、ボーナスを年4.70月分に引き上げる勧告もしています。

2026年9月30日時点では法律の改正前で、まだ勧告の段階です。

身分保障と服務のルール

公務員には、法律などで定めた理由がなければ、本人の意に反して免職されないという身分保障があります。ただし、勤務実績がよくない場合などの免職の規定はあります。

その代わり、会社員にはない服務のルールが法律で定められています。

  • 守秘義務:職務上知った秘密を漏らさない(退職した後も続く)
  • 信用失墜行為の禁止:職の信用を傷つける行為をしない
  • 政治的行為の制限:政党の役員になる・選挙に立候補するなどは制限される
  • 兼業の制限:営利企業の役員や自営、報酬を得る副業には許可・承認が必要

副業は「一切禁止」ではなく、許可や承認を得れば認められる場合があります。国家公務員は2026年4月から、知識や技能を生かした事業や、社会貢献につながる事業の自営も承認できるようになりました。

今の副業や投資を続けられるかは、転職前に確かめておきたい点です。気になる方は、採用前の段階で人事担当に確認しましょう。
横溝先生横溝先生

労働基本権の制限

役所で働く一般の職員は、ストライキなどの争議行為が禁止され、団体協約を結ぶ権利もありません。その代わりに、国は人事院、地方は人事委員会の勧告などの仕組みがあります。

  • 多くの職員:職員団体の結成・加入と当局との交渉が可能(団体協約は結べない)
  • 警察職員・消防職員・自衛隊員、国の海上保安庁・刑事施設の職員など:勤務条件について交渉する団体の結成自体が禁止
  • 水道・交通・病院などの公営企業の職員:労働組合の結成と労働協約の締結が可能(ストライキは禁止)

採用の方法

公務員の採用は、競争試験が原則です。試験の成績などで能力を確かめて採用することが、法律で決まっています。

国家公務員の採用試験は、法律で次の4種類に分けられています。

  • 総合職試験:政策の企画・立案や調査・研究を担う職員の採用
  • 一般職試験:定型的な事務などを担う職員の採用
  • 専門職試験:国税専門官など特定の分野の専門知識を使う職員の採用
  • 経験者採用試験:民間企業などでの実務経験がある人を係長級などで採用

このほか、就職氷河期世代を対象にした中途採用者選考試験などもあります。社会人も学生と同じように、筆記試験や面接などの試験に合格する必要があります。

地方公務員の試験は、各自治体の人事委員会などが実施します。人事委員会を置かない市町村では、競争試験か選考で採用します。

試験で選ばれるということは、年齢や学歴よりも準備の量が結果に表れやすいということです。働きながら合格していく方に共通しているのは、早めに受験先を決めて逆算して準備していることです。
横溝先生横溝先生

社会人から公務員になるルート

社会人から公務員になるルート(一般枠=年齢の上限あり・学生と同じ試験を受ける・地方の上限は自治体ごとに違う/経験者採用=年齢の上限なし・職務経験を生かして受ける・受験資格は卒業してからの年数。年齢と職務経験で受けられる試験が変わる。受験資格の詳細は各試験の受験案内で確認)

社会人から公務員になるルートは、一般枠と経験者採用の2つです。年齢と職務経験によって、受けられる試験が変わります。

年齢要件の範囲で受ける一般枠

一般枠は、学生と同じ試験を受けるルートです。年齢の上限の範囲内なら、社会人も受験できます。

  • 国家総合職・国家一般職(大卒程度)の2026年度試験:1996年4月2日以降に生まれた人(その年度の中で30歳になる人まで)
  • 地方公務員の試験:年齢の上限は自治体や試験によって違う

30歳前後の方が受けられる試験は、30歳から公務員試験は間に合うかの記事で詳しく解説しています。

職務経験を生かす経験者採用

経験者採用は、民間企業などでの職務経験がある人向けの試験です。国の経験者採用試験(係長級(事務))には、年齢の上限がありません。

受験資格は、学校を卒業してからの年数です。府省合同B区分なら、大学卒業から7年、高校卒業から11年が必要です。

一般枠と経験者採用のどちらが有利かは、年齢・職歴・勉強に使える時間で変わります。ご相談を受けていても、両方の選択肢を知ってから受験先を決めた方ほど、準備に迷いがありません。
横溝先生横溝先生

自治体の経験者採用も広がっています。特別区(東京23区)では2027年度から、経験者採用の秋試験の事務(一般事務・ICT)が変わります。教養試験を廃止し、SPI3を導入します。詳しくは特別区の経験者採用の記事をご覧ください。

受験先の選び方や、働きながらの学習計画は、公務員のライトの無料受講相談で個別にお答えしています。

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公務員に関するよくある質問

公務員はクビにならないのですか

法律(国家公務員は人事院規則も含む)で定めた理由がなければ、本人の意に反して免職されることはありません。ただし、勤務実績がよくない場合や、組織の廃止などで職がなくなった場合の分限免職があります。非行があった場合の懲戒免職もあります。

公務員は副業ができないのですか

営利企業の役員を兼ねたり、報酬を得てほかの仕事をしたりするには、許可や承認が必要です。許可を得れば認められる場合があり、「一切禁止」ではありません。

役所の非常勤職員も公務員ですか

自治体で1会計年度ごとに任用される会計年度任用職員は、一般職の地方公務員です。守秘義務などの服務のルールも適用され、2025年4月1日時点で686,636人が働いています。

※ 人数は週19時間25分以上・任用期間6か月以上の人です(総務省(2025年度)「令和7年度会計年度任用職員制度の施行状況等に関する調査結果」)。パートタイムの人は、兼業の許可の対象外です。

公務員の定年は何歳ですか

国家公務員の定年は、2023年度から2年に1歳ずつ引き上げられています。2026年9月時点では62歳で、2031年度から65歳になります。地方公務員の定年は、国を基準に各自治体の条例で決まります。

公務員の給料はどのくらいですか

国家公務員の行政職の平均給与月額は428,451円で、平均年齢は41.7歳です(2026年4月1日現在)。転職後の年収は、年齢や前職の経験年数、勤務地によって変わります。

※ 人事院(2026年)「令和8年国家公務員給与等実態調査」の行政職俸給表(一)の値です。地域手当などの手当を含み、ボーナスと残業代は含みません。2026年の人事院勧告による引き上げ前の額です。

30歳を過ぎても国家公務員になれますか

なれます。国家一般職(大卒程度)などの一般枠には、年齢の上限があります。一方、経験者採用試験(係長級(事務))には年齢の上限がありません。

受験資格は、年度ごとに受験案内で発表されます。気になる試験があれば、まず最新の受験案内を1つ開いてみましょう。
横溝先生横溝先生

まとめ|公務員とは

  • 公務員は国や自治体で国民・住民全体のために働く職員(国家公務員約59.4万人・地方公務員約281万人)
  • 種類は「国か地方か」と「一般職か特別職か」の2つの軸で整理
  • 仕事は国・都道府県・市区町村で役割分担(地方公務員の約38%は教育部門)
  • 民間との違いは、給与・身分・服務・採用のルールが法律で決まっている点
  • 社会人からのルートは一般枠と経験者採用の2つ(国の経験者採用は年齢の上限なし)

公務員の全体像がつかめたら、次は自分の年齢と職歴で受けられる試験を確かめることが、転職への第一歩です。

仕組みを正しく知ることが、後悔しない転職判断の出発点です。一緒に最初の一歩を踏み出しましょう。
横溝先生横溝先生

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※ 出典:日本国憲法/国家公務員法/地方公務員法/一般職の職員の給与に関する法律/自衛隊法/地方自治法/国家行政組織法/地方公営企業等の労働関係に関する法律/内閣官房内閣人事局「国家公務員の給与(令和8年版)」(2026年)/人事院「本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」(2026年8月)/人事院「自営兼業制度の見直しについて」(2025年12月)/人事院・内閣官房内閣人事局「国家公務員の60歳以降の働き方について(概要)」(2026年4月)/人事院(2026年)「令和8年国家公務員給与等実態調査」/人事院「国家公務員試験採用情報NAVI」「2026年度 国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)受験案内」「経験者採用試験(係長級(事務))」/特別区人事委員会の公表資料(2026年9月9日)/総務省(2025年)「令和7年地方公共団体定員管理調査結果」/総務省(2025年度)「令和7年度会計年度任用職員制度の施行状況等に関する調査結果」/総務省「会計年度任用職員制度の運用に係る事務処理マニュアル」(2026年3月)/公務員のライト調べ ※ いずれも2026年9月30日時点