【2027年度から】特別区の経験者採用で教養試験を廃止しSPI3を導入
こんにちは。公務員のライト専任講師の横溝です。
2026年9月9日に、特別区人事委員会が経験者採用の実施方法を2027年度(令和9年度)から変えると公表しました。
そこでこの記事では、教養試験の廃止とSPI3の導入を中心に、何が変わるのかと、社会人が今から準備できることを解説していきます。
この記事を書いた人
公務員のライト専任講師
よこみぞ先生(横溝涼)
- 公務員のライト「社会人コース」専任講師。元高校、元大原学園公務員専門学校の教職員。現在は公務員のライト専任講師として、既卒者や社会人経験者など「社会人受験」の指導が専門。わずか4年間で300名を超える「公務員転職者」を輩出。
- 「論文・作文本」など3冊の執筆に携わり、Amazonベストセラー1位を獲得。
特別区経験者採用の変更点(2027年度から)

※ 論文試験は、従来どおり人事委員会が指定する日時・会場で実施されます。Ⅰ類・Ⅲ類採用試験は第2次選考の変更の対象外で、引き続き人事委員会が第2次試験を行います。
変更点は大きく2つです。教養試験がSPI3に変わることと、第2次選考を各区・組合が行うことです。
変わるのは2027年度の試験からで、2026年度の秋試験は公表済みの受験案内どおりに進みます。
横溝先生第1次試験の変更内容

2027年度から、秋試験の事務(一般事務・ICT)で教養試験を廃止し、SPI3(テストセンター方式)を導入します。
公表資料では「指定する受験期間から日時・会場を選択できるため、仕事をしている方も受験しやすくなります」と説明されています。
論文試験は引き続き実施
事務(一般事務)の課題式論文・職務経験論文と、事務(ICT)のICT論文は変更後も実施されます。日時・会場は、従来どおり人事委員会が指定します。
なお、SPI3と論文の結果をどう組み合わせて合否を決めるかは、まだ公表されていません。
特別区はⅠ類【早期SPI枠】でSPIを実施
特別区は、Ⅰ類【早期SPI枠】の第1次試験ですでにSPIを使っています。2026年度は2026年3月4日〜3月17日のうち、各受験者が選んだ日に実施されました。
横溝先生第2次選考の変更内容

経験者採用と障害者を対象とする採用選考では、第2次選考を各区・組合が個別に実施する方式に変わります。
これまでは人事委員会が第2次試験・選考と最終合格発表までを行い、その後に各区・組合が面接をしていました。
変更後は、第1次選考の合格者が人事委員会から区または組合へ引き継がれ、第2次選考から採用までを区・組合が進めます。
引き継ぎ先は受験者の希望区等を考慮して決まります。ただし、採用予定や希望者の集中などによっては、希望どおりにならない場合があるとされています。
特別区人事委員会は、受験者と区・組合の相互理解を促し、志望動機や意欲をよりアピールできる選考になると説明しています。名称も「経験者採用選考」に変わります。
横溝先生特別区経験者採用の基本
特別区の経験者採用は、民間企業などでの職務経験がある社会人を対象にした採用です。2026年度秋試験の主な受験資格は次のとおりです。
- 年齢:1965年(昭和40年)4月2日以降に生まれた人
- 1級職:直近10年のうち4年以上の職務経験
- 2級職(主任):直近14年のうち8年以上の職務経験
- 3級職(係長級):直近18年のうち12年以上の職務経験(2026年度は児童福祉・児童指導・児童心理のみ)
事務(一般事務)の採用区分は1級職と2級職で、これまでの業務内容を問わずに受験できます。
2025年度(令和7年度)秋試験の1級職 事務(一般事務)は、1次受験者1,177名に対して最終合格338名で、実質倍率は3.29倍でした(公表資料の倍率表記は3.5)。
※ 実質倍率=1次倍率(受験者÷1次合格)×2次倍率(2次受験者÷最終合格)。1次受験者1,177名÷1次合格者618名×2次受験者584名÷最終合格者338名で算出しています。
2026年度秋試験の同じ区分は、採用予定244名に対して1,668名が申し込んでいます。
※ 2026年度秋試験の数値は申込段階のものです。実施状況が公表され次第、この記事を更新します。
横溝先生受験を考えている社会人の準備
2026年度の秋試験を受けた方は、従来の方式のまま結果を待ちます。第1次合格発表は2026年10月23日、最終合格発表は2026年11月20日です。
2027年度に受ける方は、変更後も実施される論文から準備を始めると無駄がありません。
- 論文の準備:職務経験の棚卸しと、時間内に書き切る答案練習
- 志望区の研究:各区・組合の取り組みと、自分の経験との接点
- 情報の確認:SPI3の受験期間など、2027年度に公開予定の試験案内の内容
教養試験に向けて学習を始めていた方は、2027年度に受けるなら学習の配分を見直しておくと安心です。
横溝先生個別の状況に合わせたアドバイスは、LINEの無料相談で受け付けています。
特別区経験者採用の変更に関するよくある質問
2026年度の秋試験も新しい方式になりますか
なりません。変更は2027年度(令和9年度)からです。2026年度の秋試験は、2026年9月6日に第1次試験・選考が行われ、受験案内どおりに進みます。
技術職や福祉職も対象ですか
SPI3の導入は、秋試験の事務(一般事務・ICT)が対象です。2026年度の受験案内でも、技術系・福祉系の区分の第1次は論文だけで、教養試験はありません。
第2次選考の変更は「経験者・障害者採用選考」を対象として公表されています。区分ごとの扱いは、2027年度の試験案内でご確認ください。
SPI3はいつ受けられますか
受験期間はまだ公表されていません。指定された受験期間の中から、日時・会場を選ぶ方式とされています。詳細は2027年度に公開予定の試験案内でご確認ください。
Ⅰ類採用試験の第2次試験も区が行いますか
今回の変更の対象外です。Ⅰ類・Ⅲ類採用試験の第2次試験は、これまでどおり人事委員会が行います。
まとめ|特別区経験者採用の2027年度からの変更点
- 2027年度から、秋試験の事務(一般事務・ICT)で教養試験を廃止しSPI3を導入
- SPI3は、受験期間の中から日時・会場を選ぶテストセンター方式
- 論文試験は、従来どおり人事委員会が指定する日時・会場で実施
- 第2次選考は、各区・組合が個別に実施
- 名称は「経験者採用試験・選考」から「経験者採用選考」へ
- 2026年度の秋試験は、従来の方式のまま
試験の形が変わっても、論文と面接で職務経験を伝える準備は無駄になりません。
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※ 出典:特別区人事委員会「特別区職員経験者採用試験・選考及び障害者を対象とする採用選考の実施方法変更について」(2026年9月9日)/特別区人事委員会「令和8年度経験者採用試験・選考案内【秋試験】」/特別区人事委員会「令和7年度経験者採用試験・選考【秋試験】実施状況」/特別区人事委員会「令和8年度経験者採用試験・選考【秋試験】実施状況」(申込段階)/特別区人事委員会「令和8年度特別区職員Ⅰ類採用試験【早期SPI枠】の実施について」/公務員のライト調べ ※ いずれも2026年9月12日時点





