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更新日 2026.10.1 試験情報

国家総合職の教養区分は社会人・既卒も受けられる?年齢の条件と実質倍率【2026年度】

こんにちは。公務員のライト専任講師の荒山です。

社会人・既卒の方から「専門科目を勉強していなくても、国家総合職を目指せるのか」というご相談が多くあります。

そこでこの記事では、国家総合職の教養区分の受験資格から2026年度の実質倍率・日程まで、データに基づいて徹底解説していきます。

この記事を書いた人

あらやん先生

公務員のライト専任講師

あらやん先生(荒山龍史)

  • 「国家総合職」指導のエキスパート講師。これまでに、国家総合職採用48名輩出という、日本トップレベルの指導実績を持つ。(主な採用先、総務省、外務省、法務省、国土交通省、厚生労働省、農林水産省、文部科学省、内閣府、国税庁など)
  • 元「資格の大原」の講師として、国家総合職対策、中央大学学内政策研究ゼミ、東洋大学学内政策研究セミナーなどを担当。現在は公務員のライト専任講師として活躍中。

社会人・既卒の教養区分の受験資格

教養区分を受けられる条件(2026年度=1996年4月1日以前は受験できない/1996年4月2日〜2007年4月1日は学歴を問わず受験できる/2007年4月2日以降は大学卒業(見込み)などが必要。2027年度は1997年4月2日以降に生まれた方が対象の見込み)。範囲内なら社会人・既卒も学歴を問わず受験できる

結論から言うと、年齢の条件を満たしていれば、教養区分は社会人・既卒でも受験できます。受験資格は生年月日(年齢)で決まり、在職中であることを理由に受験できないという定めはありません。

国家総合職は、政策の企画・立案や調査・研究に携わる係員を採用するための試験です。教養区分は、その大卒程度試験(大学卒業程度の問題が出る試験)にある区分の一つです。2026年度からは、春と秋の年2回実施されています。

2026年度の受験資格(生年月日の範囲)

生年月日2026年度の受験資格(春・秋共通)
1996年4月2日〜2007年4月1日学歴を問わず受験できます
2007年4月2日以降大学卒業(見込みを含む)などが必要です
1996年4月1日以前受験できません

※ 2026年度(令和8年度)の受験案内に基づく要件です。「見込み」は2027年3月までに大学を卒業する見込みの方です。このほか、日本国籍を有しない方なども受験できません。受験案内は生年月日の範囲で示していますが、人事院規則では、最終合格者を発表する年度の4月1日時点の年齢で定められています。

2026年度の申込は、春・秋とも締め切られています(秋の受付は8月24日まで)。

例えば1996年4月2日から10月4日までに生まれた方は、2026年度(秋)の第1次試験日には30歳です。生年月日が範囲内であれば、試験日に30歳でも受験できます。

反対に、1996年4月1日以前に生まれた方は、試験日の年齢にかかわらず2026年度は受験できません。

2027年度の受験資格の見通し

人事院規則では、30歳未満であることを受験資格の条件にしています。年齢は、最終合格者を発表する年度の4月1日時点で数えます。

この定めが変わらなければ、2027年度は1997年4月2日以降に生まれた方が対象になる見込みです。1996年4月2日〜1997年4月1日生まれの方は、締め切り済みの2026年度が最後の受験機会になる見込みです。

30歳前後の方は、受けられる年度が限られます。2027年度の正式な範囲は、受験案内が公表されたら必ず確かめましょう。
あらやん先生あらやん先生

教養区分で問われる力

教養区分には、法律・経済などの専門試験がありません。人事院の案内資料でも、文系・理系の専門試験の対策は必要ないと説明されています。

代わりに、幅広い教養をもとにした論文や、政策を企画・提案する力を見る試験が課されます。

法律や経済を学んでこなかった方でも、専門試験なしで国家総合職に挑戦できるのが教養区分の特徴です。その分、論文や企画提案の準備にはしっかり時間をかけましょう。
あらやん先生あらやん先生

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教養区分の実質倍率

年度(試験)申込者第1次試験第2次試験実質倍率
受験者合格者倍率受験者合格者倍率
2026年度(春)3,133名2,175名408名5.33372名213名1.759.31倍
2025年度(秋)5,914名3,898名796名4.90725名426名1.708.33倍
2024年度(秋)4,734名3,092名804名3.85719名467名1.545.92倍
2023年度(秋)4,014名2,531名621名4.08576名423名1.365.55倍
2022年度(秋)2,952名1,884名416名4.53391名255名1.536.94倍

※ 実質倍率=1次倍率(受験者÷1次合格)×2次倍率(2次受験者÷最終合格)。割り算の結果を丸めずに掛け合わせ、最後に小数第2位へ四捨五入しています。表の1次倍率・2次倍率は四捨五入した表示のため、掛け合わせても実質倍率と一致しない場合があります。

※ 人事院の公表資料には「1次受験者数÷最終合格者数」の倍率が載っています(2026年度(春)は10.2、2025年度(秋)は9.2など)。当サイトの実質倍率とは計算方法が異なります。受験者数は、第1次試験・第2次試験それぞれの最後の試験種目を受験した人数です。

※ 春の教養区分は2026年度に初めて実施されました。2026年度からは基礎能力試験と総合論文試験の題数も変わっているため、2026年度(春)と2025年度以前の秋の数値は単純には比べられません。

2026年度(春)の実質倍率は9.31倍でした。秋は2025年度が8.33倍で、表にある秋の4年分では最も高い数値です。

秋の申込者数は、2022年度の2,952名から2025年度の5,914名へと約2倍に増えました。この間の2023年度からは、受験できる年齢が引き下げられています(大学2年生の秋から受験可能)。

第1次試験と第2次試験の倍率

1次倍率は3.85〜5.33、2次倍率は1.36〜1.75です。第1次試験では、受験者の約4〜5人に1人しか合格していません。

第1次試験の合否は基礎能力試験の成績で決まるため、この試験が最初の関門になります。

2026年度(秋)の申込者数

教養区分(秋)の申込者数の棒グラフ(2022年度2,952名→2023年度4,014名(この年度から19歳でも受験可能に)→2024年度4,734名→2025年度5,914名→2026年度5,795名。2026年度から春にも実施し、春の3,133名と合わせると8,928名。2022年度から2025年度で約2倍に増えた)

2026年度(秋)の申込者数は5,795名で、前年度(5,914名)の98.0%でした。春の3,133名と合わせると、2026年度の教養区分の申込者は8,928名です。

秋の倍率は、試験の実施後に人事院が公表する人数をもとに算出できます。

倍率は申込者ではなく、実際に受験した人数で見ることが大切です。データを見ると、教養区分の最初の関門は第1次試験の基礎能力試験だと分かります。
あらやん先生あらやん先生

教養区分の試験内容と日程

2026年度(秋)の試験内容と日程(第1次試験=10月4日(日)基礎能力試験・総合論文試験、第1次合格発表10月21日(水)/第2次試験=11月24日〜27日のうち指定の2日間、企画提案・政策課題討議・人物試験、最終合格発表12月17日(木)/官庁訪問=12月21日(月)から各府省の採用面接、2027年4月採用に向けて)

教養区分は、第1次試験の筆記と、第2次試験の企画提案・グループ討議・個別面接で選考されます。

試験種目と配点

試験試験種目内容配点比率
第1次基礎能力試験多肢選択式(Ⅰ部30題・Ⅱ部20題)4/24
第1次総合論文試験論文1題6/24
第2次企画提案試験政策の提案と説明6/24
第2次政策課題討議試験グループ討議4/24
第2次人物試験個別面接4/24
—英語試験外部英語試験のスコア15点か25点を加算

※ 2026年度(令和8年度)の受験案内に基づきます。解答時間は、基礎能力試験がⅠ部2時間20分・Ⅱ部1時間、総合論文試験が2時間30分、企画提案試験がⅠ部1時間30分・Ⅱ部おおむね30分、政策課題討議試験がおおむね1時間30分です。基礎能力試験の配点比率は、Ⅰ部2.5/24とⅡ部1.5/24の合計です。第2次試験では、人物試験の参考として性格検査も行われます。表の「—」は、英語試験が第1次・第2次のどちらにも入らず、スコアに応じて総得点に加算されることを示します。

第1次試験の合否の決まり方

第1次試験の合否は、基礎能力試験の成績で決まります。総合論文試験は第1次試験の合格者だけが採点され、最終合格の判定に使われます。

基礎能力試験にはⅠ部・Ⅱ部ごとに、原則として満点の30%の基準点があります。どちらかの部が基準点に届かないと、第1次試験には合格できません。

第2次試験と英語試験の加算

第2次試験は、企画提案試験・政策課題討議試験(グループ討議)・人物試験(個別面接)です。企画提案試験では、課題と資料をもとに解決策を「政策概要説明紙」(両面1枚)にまとめ、試験官に説明して質疑応答を受けます。

企画提案試験の資料は、試験の前に公開されます。第1次試験に合格したら、資料を読み込む時間を確保しておきましょう。
あらやん先生あらやん先生

英語試験の加算は、例えばTOEIC Listening & Reading Test(公開テスト)なら600点以上で15点です。730点以上なら25点になります。IPテストは対象外で、2021年4月1日以降に受験したスコアが対象です。

2026年度(秋)の日程

項目日時
申込受付2026年7月31日〜8月24日(終了)
第1次試験2026年10月4日(日)
第1次合格発表10月21日(水)9:00
第2次試験11月24日・25日か、26日・27日のどちらか
最終合格発表12月17日(木)9:00
官庁訪問12月21日(月)9:00から

※ 2026年度(令和8年度)の受験案内と、人事院「2026年度総合職官庁訪問ルール(秋の教養区分)」に基づきます。第2次試験の2日間は人事院が指定し、日時は原則として変更できません。官庁訪問での内定の解禁は12月24日(木)9:00です。

2026年度(秋)の第1次試験は2026年10月4日(日)です。最終合格者の発表は12月17日で、12月21日から官庁訪問が始まります。

社会人・既卒が受けるときの注意点

社会人・既卒の注意点(第2次試験は平日=11月24・25日か26・27日のどちらか、指定の2日間→休暇の見通しを早めに/合格=採用ではない=12月21日から官庁訪問、各府省の採用面接→官庁訪問の日程も確保/採用候補者名簿は7年間有効=2026年度試験の合格者から、ほかの区分は5年間→期間内の採用が必要)。平日の第2次試験と官庁訪問の予定を先に確保

在職中の方が教養区分を受けるときは、試験の日程と合格後の流れを先に確認しておきましょう。

第2次試験の日程と休暇の確保

2026年度(秋)の第2次試験は、11月24日(火)・25日(水)か、26日(木)・27日(金)のどちらかの2日間です。いずれも平日で、日時は原則として変更できません。

第1次試験の合格発表(10月21日)から第2次試験までは約1か月です。仕事の予定と休暇の見通しを、早めに立てておきましょう。

働きながら受ける方は、第2次試験と官庁訪問の日程をどう確保するかが大きな課題になります。ご相談を受けていても、受験を決めた段階で休暇の計画まで立てた方ほど、落ち着いて本番に臨めています。
あらやん先生あらやん先生

合格から採用までの流れ

最終合格者は採用候補者名簿に得点順に記載され、各府省等はこの名簿の中から採用者を決めます。合格=採用ではなく、志望する府省の官庁訪問(採用面接)を経て採用が決まります。

2026年度(秋)の教養区分の合格者向けに、2027年4月採用の予定を示している府省等は11です。予定数はいずれも「4名以下」とされています(2026年7月31日現在)。

採用候補者名簿の有効期間

教養区分の採用候補者名簿は7年間有効です(2026年度試験の合格者から。それまでは6年6か月)。ほかの区分は5年間です。

人事院は延長の理由に「第2新卒等の確保」を挙げています。ただし、有効期間内に採用されなければ、その名簿から採用されることはありません。

2028年4月以降の採用を希望する場合は、希望する年度の前年度に行われる官庁訪問に参加します。

受験資格の年齢を超える方の選択肢

年齢の上限を超える方は、人事院の経験者採用試験(係長級(事務))などが選択肢になります。2026年度は、1996年4月1日以前に生まれた方がこれにあたります。

経験者採用試験の受験資格は、年齢ではなく大学卒業後の経過年数などで決まります。2026年度の申込は、8月17日で締め切られています。

30歳から受けられる試験は、30歳から公務員試験は間に合う?受けられる試験と戦略で詳しく解説しています。

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国家総合職の教養区分によくある質問

在職中でも教養区分を受験できますか

受験資格は生年月日の範囲で定められていて、在職中であることを理由に受験できないという定めはありません。2026年度(秋)の第2次試験は平日の2日間なので、休暇の確保を早めに考えておきましょう。

なお、2025年度(秋)の第2次試験は土曜日・日曜日に行われました。曜日は年度によって変わるため、受験案内で確認してください。

法律や経済を勉強していなくても受けられますか

教養区分には専門試験がありません。第1次試験は基礎能力試験と総合論文試験、第2次試験は企画提案試験・政策課題討議試験・人物試験です。

春と秋の試験に違いはありますか

人事院は、春と秋で名簿の有効期間や試験内容に違いはないとしています。違うのは試験の時期と、合格後の官庁訪問の時期です。

春は教養区分とほかの区分を併願できませんが、春にどの区分を申し込んだ方も、秋の教養区分には申し込めます。

教養区分からの採用は増えていますか

人事院によると、教養区分からの採用者数は2023年度134名、2024年度171名、2025年度212名と増えています。人事院は、教養区分に対する各府省からのニーズが高まっているとしています。

次に受けられるのはいつですか

2027年の総合職試験(春)は、第1次試験が2027年2月28日(日)の予定です。教養区分は秋にも実施され、秋の日程は2026年12月下旬に公表予定とされています。

2027年度の受験資格は、人事院規則の定めが変わらなければ、1997年4月2日以降に生まれた方が対象になる見込みです。正式な範囲は、2027年度の受験案内で確認してください。

試験はパソコンで受ける方式に変わりますか

人事院は、2028年秋の教養区分から、基礎能力試験にCBT方式を導入することを目指して検討しています。CBT方式とは、パソコンで受ける試験のことです。

これは2026年8月7日の人事院の報告で示された方針で、2026年9月時点で導入は決まっていません。CBT方式は、2027年度の経験者採用試験の基礎能力試験で先に導入される方針です。

教養区分は、ここ数年で実施回数や名簿の期間の見直しが続いています。人事院の受験案内をこまめに確認しましょう。
あらやん先生あらやん先生

まとめ|国家総合職の教養区分

  • 2026年度は1996年4月2日〜2007年4月1日生まれなら学歴を問わず受験可能(在職中を理由とする制限もなし・申込は締め切り済み)
  • 2027年度は1997年4月2日以降に生まれた方が対象の見込み(人事院規則の定めが変わらない場合)
  • 法律・経済などの専門試験はなし(基礎能力試験・総合論文試験・企画提案試験・政策課題討議試験・人物試験で選考)
  • 実質倍率は2026年度(春)が9.31倍、2025年度(秋)が8.33倍(春と秋は単純比較不可)
  • 2026年度(秋)は第1次試験が10月4日、最終合格者発表が12月17日
  • 採用候補者名簿は7年間有効、採用は官庁訪問を経て決定

教養区分は、年齢の条件を満たしていれば、専門科目を学んでこなかった社会人・既卒の方でも挑戦できる国家総合職の試験です。

まずは受験案内で、ご自身の生年月日が受験資格の範囲に入っているかを確かめるところから始めましょう。
あらやん先生あらやん先生

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※ 出典:人事院「2026年度 国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)「教養区分」受験案内」「2026年度 国家公務員採用総合職試験(院卒者試験・大卒程度試験)受験案内」「2026年度国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)(教養区分)合格者の決定方法」/人事院規則8-18(採用試験)別表第三/人事院「国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)実施状況」(2024年度・2025年度・2026年度)「2023年度国家公務員採用試験実施状況」「2022年度国家公務員採用試験実施状況」/人事院 記者発表「2026年度国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)(秋)教養区分の申込状況等について」(2026年9月18日)「総合職試験(大卒程度試験)教養区分の申込受付開始について」(2026年7月29日)「2026年度国家公務員採用総合職試験(春)の申込状況等について」(2026年3月9日)「2027年の国家公務員採用試験(春)の日程について」(2026年3月5日)「2026年の国家公務員採用総合職試験(春)等の日程について」(2025年11月14日)「総合職試験(大卒程度試験)「教養区分」の年2回実施」(2025年6月9日)/人事院「総合職試験(大卒程度試験)「教養区分」の年2回実施について」「2026年度総合職官庁訪問ルール(秋の教養区分)」「2026年度 総合職試験(大卒程度試験)(秋)教養区分 府省等別採用予定数・官庁訪問窓口一覧」(2026年7月31日現在)「Q&A(官庁訪問)」(国家公務員試験採用情報NAVI)/人事院「公務員人事管理に関する報告」(2026年8月7日)/人事院「2026年度 経験者採用試験(係長級(事務))受験案内」 ※ いずれも2026年9月27日時点