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更新日 2026.10.13 公務員とは

公務員に向いてる人・向いていない人は?国の行動規範と現役職員の調査で確かめる

こんにちは。公務員のライト専任講師の横溝です。

社会人の方から「自分は公務員に向いているのか分からない」というご相談が多くあります。

そこでこの記事では、国が求める国民を第一に考える行動とルールから、転職後のギャップまで、公式の資料に基づいて徹底解説していきます。

この記事を書いた人

よこみぞ先生

公務員のライト専任講師

よこみぞ先生(横溝涼)

  • 公務員のライト「社会人コース」専任講師。元高校、元大原学園公務員専門学校の教職員。現在は公務員のライト専任講師として、既卒者や社会人経験者など「社会人受験」の指導が専門。わずか4年間で300名を超える「公務員転職者」を輩出。
  • 「論文・作文本」など3冊の執筆に携わり、Amazonベストセラー1位を獲得。

公務員に向いている人

国が国家公務員に求める行動:国家公務員に求められる行動は、国民を第一・中立公正・専門性と根拠の3つの柱

国は、国家公務員に求める行動を「国家公務員行動規範」にまとめています。国民を第一に考え、中立・公正な立場で、根拠に基づいて判断することが求められています。この3つに共感できるかどうかが、国家公務員の仕事との相性を考える一つの材料になります。

※ 人事院「国家公務員行動規範」(2025年5月策定)に基づきます。全ての国家公務員が「全体の奉仕者」として、常に意識すべき行動の指針です。

性格が合うかどうかより、国が求めている行動に共感できるかどうかで考えると、向き・不向きが判断しやすくなります。
横溝先生横溝先生

国家公務員行動規範の3つの柱

1つ目は「国民を第一」に考えた行動です。使命感の下、国民を第一に考え、志と意欲を持って誠実に行動することが求められています。限りあるリソースを効果的に活用し、最大のパフォーマンスを発揮することも挙げられています。

2つ目は「中立・公正」な立場での職務遂行です。特定の個人や組織など一部の利害を偏重せず、多様なニーズや立場があることを理解して、広い視野で職務にあたります。

3つ目は「専門性と根拠」に基づいた客観的判断です。透明性の高い行政運営を意識し、根拠に基づいて客観的に判断します。知識を深めてスキルを磨き、行政のプロとしての誇りと責任感を持つことも挙げられています。

社会人採用で国が求める人材

人事院が実施する経験者採用試験(係長級(事務))では、求める人材が示されています。どの区分にも共通するのは、「公務に対する強い関心と、全体の奉仕者として働く熱意」です。

あわせて、課題を解決できる論理的な思考力・判断力・表現力が挙げられています。民間企業などでの職務経験を通じて身に付けた、業務の手法・知識・能力も、その一つです。政策の企画立案などを担う区分では、対人折衝・調整の能力も求められています。

2026年7月1日現在の採用予定数は、政策の企画立案などを担うA区分が約11名、事務の実施などを担うB区分が約181名です。B区分では、職務経験で身に付けた手法のうち、特に事務の実施に役立つものが挙げられています。

※ 人事院「経験者採用試験(係長級(事務))」の求める人材(府省合同A区分・B区分)と採用予定数に基づきます。

公務員が守るルール

ルール国家公務員法地方公務員法
全体の奉仕者として公共の利益のために勤務第96条第30条
法令と上司の職務上の命令に従う第98条第32条
信用を傷つける行為をしない第99条第33条
職務上の秘密を守る(退職後も)第100条第34条
勤務時間中は職務に専念する第101条第35条
政治的行為の制限第102条第36条
営利企業への従事などの制限(副業)第103条・第104条第38条

※ 国家公務員法・地方公務員法の服務の規定を要約したものです。それぞれの細かい条件は条文で確かめてください。

公務員は、法律で決められたルールを守って働きます。秘密を守ることや職務に専念することなど、国家公務員と地方公務員で同じ種類のルールが定められています。

国も地方も同じ種類のルール

国家公務員法と地方公務員法には、全体の奉仕者として働くこと、秘密を守ること、職務に専念することなど、ほぼ同じ種類の決まりがあります。

秘密を守る義務の範囲

職務上知った秘密は、退職した後も漏らしてはいけません。証人などとして職務上の秘密を話すときは、国家公務員は所轄庁の長、地方公務員は任命権者の許可が必要です。法律には、この許可の扱いについての定めもあります。

ルールへの納得感

政治的行為の制限や副業の制限は、民間企業ではあまり意識しない決まりかもしれません。こうしたルールに納得して働けるかどうかも、向き・不向きを考える材料になります。

ルールは「縛り」に見えるかもしれませんが、国民から信頼されるための土台です。納得して守れるかを、一度考えてみましょう。
横溝先生横溝先生

公務員に向いていない人

転職後にギャップを感じやすい点:転勤・評価と給与・副業や政治活動の考え方が、転職前に確かめたい点

転職後にギャップを感じやすいのは、転勤・評価・副業の考え方です。現役の国家公務員の調査と、法律のルールから確かめます。

※ 調査の数字は内閣人事局「国家公務員の働き方改革職員アンケート結果」(2025年度)に基づく国家公務員の回答です。

転勤を避けたい人

国の調査では、数年以内に辞めたいと答えた国家公務員(非管理職)が挙げた理由の1位は、「望まない転勤があるから」で43.0%でした。30代では49.4%と、半数近くが挙げています。

転勤の範囲は、国家公務員か地方公務員か、どの機関で働くかによって変わります。転勤をできるだけ避けたい人は、受験先の勤務地の範囲を先に確かめましょう。

評価や給与の決まり方を重視する人

同じ調査で、「所属組織全体で個々人の成果や努力に応じた適正な人事や表彰がされている」と答えた人は38.7%でした。「自分の仕事や努力に見合った給与が得られている」と答えた人は48.1%です。

公務員の給与は法律や条例で決まり、国家公務員の給与の改定は、人事院が民間の給与と比べて勧告します。ボーナスのうち勤勉手当は、勤務成績に応じて支給割合が変わります。

評価や給与の決まり方は民間企業と違うので、重視する人は、受験先の給与制度を確かめておきましょう。

副業や政治活動を続けたい人

国家公務員が営利企業の役員を兼ねたり、自分で営利企業を営んだりするのは原則として禁止で、例外には人事院の承認が必要です。報酬を得てほかの仕事をするには、内閣総理大臣と所轄庁の長の許可が必要です。

地方公務員の場合、こうした仕事をするには、任命権者の許可を受けなければなりません。政治的行為にも、国家公務員・地方公務員とも制限があります。

今の副業や政治的な活動を続けたい人は、転職したあとにどこまでできるかを、事前に確かめておきましょう。

当てはまっても、事前に知っていれば対策を考えられます。
横溝先生横溝先生

民間から転職する人が知っておきたいポイント

向き・不向きの確かめ方:向き・不向きは、国の資料・受験先の求める人物像・前職の経験を照らし合わせて確かめる

向き・不向きは、公式の資料と前職の経験を照らし合わせると確かめやすくなります。国の資料は国家公務員向けなので、地方公務員は受験先の自治体の資料で確かめましょう。

評価される前職の経験

経験者採用試験の求める人材には、職務経験を通じて身に付けた、効率的で機動的な業務の進め方や知識・能力が挙げられています。この試験では、前職で身に付けた手法や知識・能力が求められます。

転職したときの給料の決まり方は、公務員に転職したら年収は上がる!?で解説しています。

受験先の「求める人物像」の確かめ方

国家公務員は、人事院の採用情報や各府省の採用ページで求める人材を確かめられます。地方公務員は、受験先の自治体の採用案内で、求める人物像を確かめましょう。

面接の準備への生かし方

求める行動や人材と、自分の経験が重なる点を書き出しておくと、志望動機や自己PRの材料になります。向いている点だけでなく、ギャップを感じそうな点への考え方も整理しておきましょう。

私もこれまで多くの社会人の方からご相談をいただいてきました。前職で工夫したことを一つ選び、どの行動規範と重なるかを言葉にしておくと、面接で考えが伝わりやすくなります。
横溝先生横溝先生

受験先の選び方や、働きながらの学習計画は、公務員のライトの無料受講相談で個別にお答えしています。

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公務員の向き・不向きに関するよくある質問

民間の経験が浅くても向いていますか

経験者採用試験の求める人材には、「採用後の研修又は職務経験を通じてその知識及び能力の向上が見込まれる資質」も挙げられています。採用後の成長も求める要素の一つです。ただし、受験資格は試験や区分ごとに決まっているので、受験案内で確かめましょう。

地方公務員も同じですか

服務のルールは、地方公務員法にも国家公務員法と同じ種類の決まりがあります。一方、国家公務員行動規範は国家公務員向けのものなので、地方公務員は受験先の自治体が示す人物像を確かめましょう。

公務員は副業ができますか

営利企業の役員を兼ねたり、報酬を得てほかの仕事をしたりするには、承認や許可が必要です。国家公務員は人事院の承認や内閣総理大臣と所轄庁の長の許可、地方公務員は任命権者の許可です。どこまで認められるかは、別の記事でくわしく解説する予定です。

公務員の仕事にやりがいはありますか

やりがいを感じている人は多いといえます。国の調査では、「自分の仕事が国民・社会の役に立っている実感がある」と答えた国家公務員は61.8%でした。「上司等から適切な裁量を与えられて仕事を任せてもらえる」も68.7%です。

気になる点を一つずつ確かめて、自分に合う受験先を選びましょう。
横溝先生横溝先生

まとめ|公務員に向いている人・向いていない人

  • 国家公務員に求められる行動は「国民を第一」「中立・公正」「専門性と根拠」の3つの柱
  • 経験者採用試験で求める人材は、公務への関心と熱意、論理的な思考力、前職で身に付けた業務の手法
  • 公務員は、国も地方も同じ種類の服務のルール(秘密を守る・職務に専念する など)
  • 転勤・評価と給与・副業の考え方は、転職前に確かめたい点
  • 向き・不向きは、公式の資料と前職の経験を照らし合わせて確認

公務員に向いているかどうかは、性格だけで決まるものではありません。国が求める行動とルール、自分の経験や働き方の希望を照らし合わせて判断しましょう。

向き・不向きを整理しておくと、受験先選びも面接も進めやすくなります。受けられる試験と合わせて、一緒に計画を立てましょう。
横溝先生横溝先生

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※ 出典:人事院「国家公務員行動規範」(2025年5月策定)/人事院「経験者採用試験(係長級(事務))」/内閣人事局「国家公務員の働き方改革職員アンケート結果」(2025年度)(2026年6月公表)/国家公務員法 第96条〜第104条/地方公務員法 第30条〜第38条 ※ いずれも2026年10月10日時点