公務員の事務職の仕事とは?1日の流れ・配属先のリアル
こんにちは。公務員のライト専任講師の横溝です。
社会人の方から「公務員の事務職は、毎日どんな仕事をしているのか」というご相談が多くあります。
そこでこの記事では、事務職の仕事内容から1日の流れ、配属先と異動まで、公式の採用情報に基づいて徹底解説していきます。
この記事を書いた人
公務員のライト専任講師
よこみぞ先生(横溝涼)
- 公務員のライト「社会人コース」専任講師。元高校、元大原学園公務員専門学校の教職員。現在は公務員のライト専任講師として、既卒者や社会人経験者など「社会人受験」の指導が専門。わずか4年間で300名を超える「公務員転職者」を輩出。
- 「論文・作文本」など3冊の執筆に携わり、Amazonベストセラー1位を獲得。
公務員の事務職とは

公務員の事務職とは、役所で行政サービスを回す仕事を幅広く受け持つ職員のことです。窓口・税・福祉・企画・予算など、配属された部署の仕事を担います。
特別区の採用サイトでは、どの部署でも活躍する「ジェネラリスト」と紹介されています。
国の事務職と自治体の事務職
国の事務職(国家一般職)について、人事院は「政策の実行やフォローアップなどに関する事務」を担う係員と説明しています。
自治体の事務職は、住民に身近な窓口から計画・予算づくりまで、その自治体の行政全般を担います。
横溝先生試験での呼び方
事務職は、試験によって区分の名前が違います。
- 国家一般職(大卒程度):行政
- 特別区Ⅰ類:事務
- 東京都Ⅰ類B:行政
- 神奈川県:行政
名前は違っても、いずれも事務系の職員を採用する試験区分です。公務員の種類の全体像は、公務員とは?種類・仕事内容・民間との違いで解説しています。
公務員の事務職の仕事内容

事務職の仕事内容は、配属された部署によって大きく変わります。特別区の採用サイトでは、区役所の部署を8つのまとまりに分けて紹介しています。ここでは、そのうち4つを取り上げます。
横溝先生住民と接する窓口の仕事
戸籍・住民票の手続き、税金、国民健康保険・年金など、暮らしに密着した手続きを受け持ちます。戸籍住民課・税務課・国保年金課などが代表的な部署です。
横溝先生福祉・子育ての仕事
高齢者・障害者・生活に困っている方の支援や、保育・子育て支援を受け持ちます。介護保険課・障害福祉課・保育課・子育て支援課などがあります。
計画・予算をつくる仕事
区の基本構想や計画づくり、予算の編成、広報などを受け持ちます。政策企画課・財政課・広報広聴課などが中心です。
役所を支える仕事
職員の人事・給与・研修、契約、施設の管理、災害への備えなどを受け持ちます。総務課・人事課・契約管財課・危機管理課などがあります。
※ 部署名は特別区の採用サイトに掲載された主な例です。このほか、環境・まちづくり・教育などの部署があります。区によって名称や組織、業務内容が異なります。
国の事務職の仕事
国家一般職の行政区分は、全国9つの地域ごとに試験を行い、その地域にある国の機関(主に地方機関)に採用されるのが基本です。本府省(霞が関などにある各省庁の本体)には、どの地域からも採用されます。
人事院のガイドでは、さまざまな事務職が紹介されています。税関で通関書類を審査する職員や、厚生局で医療機関の調査をする職員などです。
横溝先生公務員の事務職の1日の流れ

特別区や横浜市では、基本の勤務時間を8:30から17:15までと案内しています。
勤務時間の決まり
国家公務員の勤務時間は、法律で1週間38時間45分、月曜日から金曜日まで1日7時間45分と決まっています。休憩時間は原則60分です。
特別区・横浜市の勤務時間も、1週間38時間45分です。土曜日・日曜日・祝日は原則として休みです。
※ 国家公務員は一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律 第5条・第6条と人事院規則15-14 第7条に基づきます。
区役所の事務職の1日
上の図は、特別区の採用サイトで紹介されている台東区の文化振興課の職員の1日です(主な流れを抜粋)。
午前は会計やホームページの更新などの事務作業、午後は問い合わせへの対応や事業者との打ち合わせという流れです。
横溝先生国の機関で働く事務職の1日
| 所属 | 登庁 | 退庁 | 主な仕事 |
|---|---|---|---|
| 厚生局の事務所(地方機関) | 8:30 | 17:15 | 医療機関の調査 |
| 特許庁(本府省) | 8:30 | 18:00 | 人事の資料・採用イベント |
| 消費者庁(本府省) | 9:30 | 19:00 | 自治体との会議・幹部への説明 |
| 財務省(本府省) | 9:30 | 20:00 | 関係省庁との打ち合わせ |
※ 人事院「2026年度版一般職ガイド」に掲載された、一般職(行政)の職員の1日の一例です。時期や部署によって変わります。
地方機関の例は17:15に退庁していますが、本府省の例では19時台・20時台の退庁もあります。帰る時間は部署や時期によって違います。
フレックスタイム制とテレワーク
国家公務員には、4週間で155時間を勤務するフレックスタイム制があります。週休日のほかに、週1日まで勤務しない日を設けることもできます。
東京都も、時差勤務・フレックスタイム制・テレワークの制度を案内しています。使える条件は職場によって違います。
横溝先生公務員の事務職の配属先と異動

事務職は、数年ごとに部署を異動しながら経験を広げていきます。
最初の配属先
横浜市では、事務の新採用職員を、区役所や局(施策や事業の企画を担う組織)に幅広く配属しています。2025年4月採用の事務職の配属先は、区役所が58%、局が42%でした。
※ 横浜市職員採用サイト「人事制度」の掲載値です。
特別区では、配属先は各区の方針で決まります。本人の希望や適性を考慮する場合もあります。
異動の周期
| 自治体 | 異動の目安 |
|---|---|
| 東京都 | おおむね3年 |
| 横浜市 | 3〜6年ごと |
| 特別区 | 数年のローテーション |
※ 各自治体の職員採用サイトの記載です。横浜市の新採用職員は3〜5年程度で異動します。国家一般職の異動の周期について、人事院の資料に一般的な記載は見当たりません。
特別区の一般事務は、異動しても同じ区(または組合)の中で部署が変わります。区をまたぐ異動はありません(派遣や人事交流の制度はあります)。
横溝先生経験者採用の配属
特別区の経験者採用(事務)は、前職の職種や業務内容を問いません。主な勤務先は、本庁の各課・出張所・保健所・福祉事務所などです。
前職の分野と配属先の関係について、公式の採用情報に決まりは見当たりません。
横溝先生受験先の選び方や、働きながらの学習計画は、公務員のライトの無料受講相談で個別にお答えしています。

社会人が受けられる主な事務職の試験
| 試験 | 2026年度の年齢の要件 |
|---|---|
| 国家一般職(大卒程度)行政 | 30歳まで |
| 特別区Ⅰ類(春試験)事務 | 22〜31歳 |
| 東京都Ⅰ類B 行政 | 22〜29歳 |
| 国家 経験者採用(係長級(事務)) | 上限なし |
| 特別区 経験者採用 事務 | 61歳まで |
※ 2026年度の各受験案内に基づきます。年齢は、国家一般職・特別区Ⅰ類・東京都Ⅰ類Bが2027年4月1日時点です。国家一般職は1996年4月2日〜2005年4月1日生まれ、特別区Ⅰ類は22歳以上32歳未満、特別区経験者採用は62歳未満が要件です。経験者採用は、国が学校を卒業してから一定の年数、特別区が直近10年のうち4年以上の職務経験が必要です。学歴による要件などもあるため、詳細は受験案内でご確認ください。
おおむね30歳前後までは大卒程度の試験(特別区Ⅰ類は31歳まで)、その年齢を過ぎた方は経験者採用が主な入口になります。
30歳前後で受けられる試験は、30歳から公務員試験は間に合う?でまとめています。
横溝先生公務員の事務職に関するよくある質問
事務職は定時で帰れますか
部署や時期によって違います。この記事で紹介した例では、退庁の時刻は17:15から20:00まで幅があります。
希望の部署に配属されますか
必ず希望どおりになるとは限りません。東京都の自己申告制度や横浜市の意向調書のように、希望を伝える仕組みを設けている自治体はあります。
民間の経験は事務職で生かせますか
生かせます。特別区の経験者採用(事務)は、前職の職種を問わず、民間企業などでの職務経験がある方を採用する試験です。
横溝先生前職の経験が給料にどう反映されるかは、公務員に転職したら年収は上がる!?で解説しています。
在職中でも受験できますか
受験できます。会社員として働いていることは、受験できない理由にはなりません。面接などの日程に合わせて、休暇の計画を立てておくと安心です。
まとめ|公務員の事務職の仕事
- 事務職は、役所で行政サービスを回す仕事を幅広く受け持つ職員
- 仕事内容は、配属された部署(窓口・福祉・企画・総務など)しだい
- 特別区・横浜市の基本の勤務時間は8:30から17:15まで
- 帰る時間は、部署や時期でさまざま
- 異動の目安は、東京都がおおむね3年、横浜市が3〜6年ごと
- おおむね30歳前後までは大卒程度の試験、それより上は経験者採用が主な入口
事務職を目指すなら、まずは志望先の採用サイトで、部署の紹介や職員の1日を読んでみることが第一歩です。
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※ 出典:一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律/人事院規則15-14/人事院「2026年度 国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)受験案内」/人事院「2026年度 国家公務員採用経験者採用試験(係長級(事務))受験案内」/人事院「2026年度版一般職ガイド」/人事院「一般職の国家公務員の勤務時間制度(概要)」/特別区職員募集サイト(一般事務・区民の暮らしを支える8つの部署・人事制度・ワーク・ライフ・バランス・採用情報)/特別区人事委員会「採用試験の概要」/東京都職員採用サイト(人事制度・勤務条件・1類B採用試験)/横浜市職員採用サイト(人事制度・働き方)/神奈川県職員採用案内 ※ いずれも2026年10月2日時点





