配偶者の扶養手当がゼロに!? 国家公務員は子1人につき月1万3000円
こんにちは。公務員のライト専任講師の横溝です。
2026年9月4日に人事院が公表した調査で、配偶者分がなくなった国家公務員の扶養手当の受給状況が明らかになりました。
そこでこの記事では、配偶者分が廃止された扶養手当の金額から受給者の実態まで、一次情報に基づいて解説していきます。
この記事を書いた人
公務員のライト専任講師
よこみぞ先生(横溝涼)
- 公務員のライト「社会人コース」専任講師。元高校、元大原学園公務員専門学校の教職員。現在は公務員のライト専任講師として、既卒者や社会人経験者など「社会人受験」の指導が専門。わずか4年間で300名を超える「公務員転職者」を輩出。
- 「論文・作文本」など3冊の執筆に携わり、Amazonベストセラー1位を獲得。
扶養手当の見直しのポイント

2026年4月から配偶者分は廃止され、22歳の年度末までの子の手当は1人につき月13,000円になりました。
16歳の年度初めから22歳の年度末までの子には5,000円が加算され、60歳以上の父母などは月6,500円です。
※ 父母などの額は、行政職俸給表(一)7級以下の職員の場合です。8級の職員などは3,500円で、9級以上の職員などには支給されません。父母などには、22歳の年度末までの孫・弟妹と、重度心身障害者も含まれます。
横溝先生配偶者分の段階的な廃止
| 年度 | 月額(円) | |
|---|---|---|
| 配偶者 | 子1人 | |
| 2026年度〜 | 廃止 | 13,000 |
| 2025年度 | 3,000 | 11,500 |
| 2024年度 | 6,500 | 10,000 |
※ 人事院「令和6年 報告文・勧告文」(2024年)別表第10より。「2026年度〜」は2026年度以降。配偶者は行政職俸給表(一)7級以下の職員などの額で、8級の職員などは2024年度の3,500円から2025年度に廃止、9級以上の職員などには2024年度も支給されていません。16歳の年度初めから22歳の年度末までの子の加算(5,000円)と父母などの額は、この見直しの対象外です。
人事院は2024年8月8日の勧告で、配偶者分を2年かけて廃止し、その原資で子の手当を引き上げる見直しを示しました。2026年度で廃止が完了しています。
横溝先生配偶者分が廃止された理由
人事院が挙げた理由は2つです。配偶者の働き方に中立な制度に向かう社会の変化と、子どもがいる職員の生計費を手厚く補うことです。
判断の材料には、民間と国家公務員のどちらでも配偶者に係る手当が減っているというデータがありました。
- 民間で配偶者に手当を出す事業所:53.5%(2024年)。2016年の66.8%から13.3ポイント減少
- 配偶者分の扶養手当を受けていた国家公務員:25.3%(2024年)。2016年の39.6%から14.3ポイント減少
※ 人事院「令和6年 報告文・勧告文」(2024年)より。民間は同年の職種別民間給与実態調査(企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の事業所が対象)、国家公務員は同年の国家公務員給与等実態調査の結果です。
横溝先生扶養手当を受けている職員の割合

2026年4月1日現在、扶養手当を受けている国家公務員(一般職の常勤職員)は86,177人で、約3人に1人です。
扶養親族がいない職員は161,045人(65.1%)でした。配偶者を数えないため、独身や子どもがいない人の割合ではありません。
扶養親族の数別の人数
| 扶養親族の数 | 人数 | 割合(%) |
|---|---|---|
| なし | 161,045名 | 65.1 |
| 1人 | 37,135名 | 15.0 |
| 2人 | 37,320名 | 15.1 |
| 3人 | 10,060名 | 4.1 |
| 4人以上 | 1,662名 | 0.7 |
| 計 | 247,222名 | 100.0 |
※ 人事院(2026年9月4日公表)「令和8年国家公務員給与等実態調査」第11表(2026年4月1日現在)。計は、指定職俸給表などの職員1,507名を除いた人数で、割合は計に対するものです(公務員のライト調べ)。扶養親族がいる職員(1人〜4人以上)の合計86,177名は、扶養手当の受給者数(第9表)と同じです。扶養親族は扶養手当の対象になる家族(子・60歳以上の父母など)で、配偶者は含みません。「なし」は独身の人や子どもがいない人の数ではありません(配偶者を数えず、配偶者の勤務先で手当の対象になっている子や22歳の年度末を過ぎた子なども数えないため)。調査の対象は給与法などが適用される常勤職員で、2026年1月16日から4月1日までの新規採用者などは含みません。
平均給与月額439,356円のうち扶養手当は8,653円ですが、これは受け取っていない職員も含めた全体の平均です。
横溝先生転職を考える社会人が確認したいこと

家族構成ごとの額を当てはめたうえで、採用後の届出、共働きの場合の扱い、受験先が自治体の場合の制度を確認しましょう。
家族構成別の扶養手当の月額
| 家族構成(例) | 月額(円) |
|---|---|
| 配偶者のみ | 0 |
| 配偶者+子1人(5歳) | 13,000 |
| 配偶者+子2人(10歳・17歳) | 31,000 |
| 子1人(8歳)+父(65歳) | 19,500 |
※ 行政職俸給表(一)7級以下の職員で、家族が扶養親族として認められる条件を満たす場合の試算です(公務員のライト調べ)。17歳の子の分は加算の5,000円を含みます。地域手当は含みません。
扶養手当の額は、地域手当と期末手当(ボーナスの一部)を計算するもとの額にも含まれます。
採用後の届出と共働きの場合
- 採用後は扶養親族届を速やかに提出(事実が生じた日から15日を過ぎると、支給の開始が届出を受理した月の翌月から)
- 夫婦で子を扶養している場合は、主に自分が扶養している子に限り対象
- 配偶者の勤務先で扶養手当や家族手当などの対象になっている子は対象外
- 年額130万円以上(18歳になった後の最初の4月1日から22歳の年度末までは150万円以上)の所得が続く見込みの家族は対象外
※ 一般職の職員の給与に関する法律第11条第2項・人事院規則9―80(扶養手当)・人事院「扶養手当の運用について」より。受理した日が月の初日のときは、その月から支給されます。150万円の上限は、2026年4月1日施行の規則改正で大学生の年代について引き上げられたものです。
地方公務員の扶養手当は、自治体ごとに条例で決まります。受験先の給与条例もあわせて確認しましょう。
転勤に関する手当の見直しは、国家公務員の新しい「転居に関する手当」の記事で解説しています。30代からの受験については、30歳から公務員試験は間に合う?受けられる試験と戦略もあわせてご覧ください。
横溝先生受験先の選び方や、働きながらの学習計画は、公務員のライトの無料受講相談で個別にお答えしています。

扶養手当のよくある質問
配偶者を扶養していると、扶養手当はもらえますか
配偶者の分は支給されません。2026年4月から、配偶者は扶養手当の扶養親族に含まれていません。22歳の年度末までの子や60歳以上の父母などがいれば、条件を満たす範囲でその分は支給されます。
配偶者を共済組合の扶養に入れることはできますか
扶養手当とは別の制度です。国家公務員共済組合法では、被扶養者の範囲に配偶者が含まれています。認定の条件は、加入する共済組合でご確認ください。
横溝先生共働きの場合、子の手当は夫婦の両方で受け取れますか
受け取れません。夫婦で子を扶養している場合、扶養親族として認められるのは、主に職員本人が扶養している場合に限られます。配偶者の勤務先の扶養手当や、民間企業の家族手当などの対象になっている子も、扶養親族に含まれません。
地方公務員の扶養手当も同じ額ですか
同じとは限りません。地方公務員の扶養手当の額は、各自治体の条例で定められます。受験先の自治体の給与条例でご確認ください。
扶養手当の額は今後も変わりますか
2026年8月7日の人事院勧告では、扶養手当の額を変える内容は示されていません。扶養手当の額は一般職の職員の給与に関する法律(給与法)で決まっており、見直しは人事院の勧告を受けて行われてきました。例年8月に出される人事院の勧告を確認しましょう。
まとめ|国家公務員の扶養手当の見直し
- 配偶者に係る扶養手当は2026年4月に廃止
- 22歳の年度末までの子は1人につき月13,000円(16歳の年度初めから22歳の年度末までは5,000円を加算)
- 60歳以上の父母などは1人につき月6,500円(行政職俸給表(一)7級以下の場合)
- 扶養手当を受けている国家公務員は86,177人・約3人に1人(2026年4月1日現在)
- 地方公務員の扶養手当は自治体ごとの条例で決定
ご家族のいる方が公務員への転職を考えるときは、扶養手当を家族構成に当てはめて確かめておくと安心です。
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※ 出典:人事院(2026年9月4日公表)「令和8年国家公務員給与等実態調査」第9表・第11表・調査結果の概要/人事院「国家公務員の諸手当の概要(令和8年4月現在)」(2026年4月現在)/人事院(2024年8月8日公表)「令和6年 本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」「令和6年 報告文・勧告文」(2024年)51〜52ページ・別表第10/人事院規則9―80の一部改正(2026年2月13日公布)/人事院(2026年8月7日公表)「令和8年 人事院勧告・報告」/一般職の職員の給与に関する法律第11条・第11条の3・第19条の4/人事院規則9―80(扶養手当)/人事院「扶養手当の運用について」(給実甲第580号・2026年4月1日最終改正)/国家公務員共済組合法第2条/地方自治法第204条/公務員のライト調べ ※ いずれも2026年9月29日時点





